【終活】 身元保証 って何?おひとり様の終活 身元保証人って必要なの?
こんにちは、行政書士の寺田裕希です。今回は 身元保証 についてお話をしたいと思います。
身元保証というと部屋を借りるときや就職のときに「つけてください」と頼まれることがありますが、今回は高齢者様の身元保証についてお話をしていきます。
昨今ではご高齢者様の身元保証人を代行するというサービスの需要が高まってきていますが、トラブルも多いようです。今回は身元保証人はどういった方に必要なのか?またどのような目線でサービスを選べばいいのか?お話をしていきたいと思います。
そもそも 身元保証 って?
そもそも身元保証とはなんでしょう?・・・読んで字のごとく身元を保証することなのですが
なぜ身元保証を付けるかという話のほうがわかりやすいです。
例えば入院の代金を払えなかったときや、入居した施設内での重大な損失を代わりに立て替えてもらうために身元保証(連帯保証)を付けます。
その身元保証をしてくれる人を身元保証人と呼びます。
身元「引受」とは違うの?
福祉施設等では身元の保証をする人と身元の引き受けをする人を総称して「身元引受人」または「身元保証人」と呼ぶことがあります。明確な違いというものはありませんが、役割ごとに分けるとすると
身元保証人・・・トラブルの対応、支払いの立て替え(連帯保証)をする
身元引受人・・・亡くなった後の身柄の引受け、その後の手続きをする
という感じです。
緊急の連絡を受ける、など共通している部分もあります。
身元保証 はどういったときに必要なのか?
ではどういったときに身元保証が必要なのでしょうか?
・福祉施設への入居・・・施設内でのトラブルへの対応、月額料金の精算の保証のため
・入院・・・病院内でのトラブルの対応、入院費用の清算の保証のため
・賃貸物件を借りる・・・賃貸上のトラブルの対応、家賃の清算の保証のため
上記のような場合に求められます。そのため身元保証人がいないという理由で上記のような施設等を利用できないご高齢者様もいらっしゃいます。国は身元保証人がいないことで入所等を拒否しないようにという方針ですが、実際問題身元保証人がいないことで利用できないところは多々あります。
当然福祉施設、病院、賃貸物件で必ず身元保証が必要かと言われると、各施設、病院、賃貸物件によって異なりますが、ほとんどの場合は身元保証を求められ、身元保証人がいない場合は保証会社等を紹介される流れになるかと思います。
どういった方が 身元保証 人になるのか?
では身元保証人とはどういった人がなれるのでしょうか?
結論、家族、親族、また各施設等の条件にもよりますが知人、友人もなることができます。
また冒頭でも書いたように身元保証サービスを提供する会社もございます。
こういったサービスを利用する方は
- 身寄りがない
- ご高齢のご夫婦でお子様がいない
- お子様やお孫様がいても遠方にいる
- 自分の事は自分でする
- 迷惑をかけたくない
題名におひとり様の終活と書きましたが実際には上記のようにおひとりでなくてもサービスをご利用される方も多いです。
身元保証 は頼みづらい!?
「子供や孫、親族がいるなら身元保証サービスを利用しなくてもいいじゃん!」
当然それが一番きれいなのではないかと思うのですが、意外にも親族に頼まず、専門の会社や協会、士業等にお願いすることも多いです。
理由としては
頼みづらい
先ほど身元保証とは何かをご説明しましたが、内容としては損害等の連帯保証をお願いする形になります。
入院費が払えなくなったら・・・
施設の月額が払えなくなったら・・・
こんなことが起きたときのために立て替えてほしいと事前にお願いをする、ということなのですが
めちゃくちゃ頼みづらいし迷惑をかけたくない・・・という心情になってもおかしくありません。
ただご親族と疎遠でもないのであれば身元保証サービスを利用することよりもまずはお子様やお孫様にご相談することをお勧めします。そのうえで「やはり専門家に・・・」ということでご検討すればいいと思います。
身元保証 サービスのトラブル
昨今身元保証サービスを提供している企業様も増えていますがトラブルも発生しているようです。
身元保証サービス自体はご高齢者様に何かあったときにも安心していただける素晴らしいサービスだと思います。
ただ一定数トラブルも発生しております。
例として
・内容がよくわからないまま高額な契約をしてしまった
・預託金の詳細な内容がわからず高額な預託金を支払った
・余分なサービスが含まれていた
・受けたいサービスを受けられる契約になっていなかった
などのトラブルが発生しています。
特にこういったサービスを利用される方はご高齢なうえ身寄りがなく誰にも相談ができない、という場合がほとんどですので信頼のおけるサービスを選ぶことが重要です。
トラブルにならないように
①ご自身がどのようなサービスを受けたいかを整理しましょう。
成年後見、身元保証、身元引受、死後事務委任などサービス提供者から難しい言葉で説明されるとわかりづらいので
「亡くなった後は葬儀の手続きと遺品整理をしてほしい!」
「入院したいけど身元保証人がいないので利用できないと言われたから身元保証人を付けてほしい」
「自宅にいるが緊急の時に対応できるよう見守ってほしい」
など、まずは自分の受けたいサービスを具体的に出しましょう。
②サービス内容の確認
どんなサービスを受けたいかがまとまれば、それを希望としてきちんと伝えましょう。
サービスを提供している企業によって、「できること」「できないこと」がありますのできちんと話し合った上で書面で残してもらうことが大事です。
トラブルの多くはここですれ違っているために起こることが多いです。
「こんなサービス受けてない!」「受けたいサービスが入ってない!」とならないようきちんと要望を伝え、どんなサービスが提供され、何にどれくらいの料金がかかるのかを確認しましょう。
③支払いについて
契約金はいくら?月額はいくら?いつから発生するのか?預託金の内訳は?
こういった部分を詳細に出せない事業者を信用するのは難しいでしょう。
一番トラブルになる部分ですのでよくご相談をしながら決めてください。
まとめ
今回は身元保証とは何か?なぜ必要か?トラブルにならないためには?を簡単ではありますがお話ししました。
身元保証サービスはきちんと利用すればご高齢者様にとって何かあったときでも非常に安心していただけるサービスだと思います。
行政書士寺田裕希事務所では身元保証を受けたいというご高齢者様に適切なご案内をさせていただいております。ご高齢者様のご希望を、司法書士、行政書士とで連携しご案内をさせていただいております。初めから最後まで専門家が専属でご対応いたしますので、身元保証に関してご不安なことがあったり、ご相談がある場合はお気軽にお問い合わせください。